クロスカブを押して歩いていると、チェーン付近からカラカラカラ…と音がしていることに気づきました。
これは…チェーンカバーにチェーンが当たっている音では?
チェーンの調整。加えて、清掃・注油。
なんだか難しそうという思いで先延ばしにしていましたが。
カバーに当たるほどチェーンがたるんでいるなら、やるっきゃない!
ということで、重い腰を上げてチェーンの掃除・注油・調整に挑戦してみました。
やってみた感想は、『意外に簡単。もっと早くやっておけばよかった』です。
※なおチェーン付近からしていた音は、チェーンがカバーに当たっていたのではなく、チェーンスライダーにチェーンが擦れている音でした。
もくじ
クロスカブのチェーンの掃除・注油に挑戦するぞ
必ずエンジンは切って行ってくれよな!
準備するもの
- 10mmのメガネレンチ
- 養生するためのダンボール・新聞など
- 汚れを拭き取るためのウエス
- チェーンクリーナー
- チェーンルブ
手順
まずはチェーンカバーを外します。
チェーンカバーは上下に分かれていて、それぞれ2か所、計4か所のナットで止まっています。
10mmのメガネレンチでナットを外して、上と下に引っ張るとカバーが外れます。
チェーンカバーは、下側に上側を被せて取り付ける構造です。
下側のチェーンカバーだけ外してもチェーンの掃除・注油はできます。
が、私は上側カバーが取り付けられた状態からだと、下側カバーがうまく取り付けられなかったので、上下とも外しました。
ご無体な…。
タイヤや地面にチェーンクリナー、チェーンルブが飛び散らないよう養生します。
私のクロスカブはシールチェーンに変更しているので、チェーンクリーナーをかけた後はブラシでゴシゴシせず、ウエスで汚れを拭き取りました。
純正チェーンの場合はブラシでゴシゴシしてOKです。
今回使ったワコーズのチェーンクリーナーは
- 非乾燥性
- 防錆剤配合
- ブラシ付き
- シールチェーンにも使える
と至れり尽くせりなので、清掃初心者の私にも安心して使えます。
どこまで汚れが取れたらOKなのか分からなかったので、この辺でお暇しました。
作業場面で撮り忘れていましたが、チェーンルブもワコーズのを使いました。
浸透性に優れる
・・・スプロケットやピン・プレートの僅かな隙間にも強力に浸透潤滑性に優れる
・・・フッ素樹脂系固体潤滑剤を配合し、長期潤滑性・耐摩耗性・耐水性を持続付着性に優れる
・・・高粘着性ポリマーにより薄い被膜がチェーンに強力に密着。飛散りにくい防錆性に優れる
・・・錆の発生を抑制し、チェーンの寿命を延長水置換性を有する
・・・金属表面に付着している水分、湿気と置き換わり潤滑・防錆被膜を形成低フリクション性
・・・チェーンの動きが軽くなり寿命も長いクリーニング効果を有する
CHL チェーンルブ – 新製品・おすすめ製品 | WAKO’S – 株式会社和光ケミカル
・・・油溶解性に優れるので取り残した油汚れもキレイにし潤滑被膜を形成。継続使用で、汚れを防止
まるごと洗車した後に使うことを想定して、水置換性のあるワコーズのチェーンルブにしました。
付着性が高いので塗布後の放置時間が10分程度で良いのも◎です。
初心者のうちは、ちょっと高くても定番メーカーのを使うのが間違いないという持論です。
チェーンルブを1コマずつ吹きかけた後にタイヤを何回か回転させて馴染ませ、その後に余分なルブを十分拭き取ってチェーン清掃・注油は終了です。
拍子抜けするほど簡単でした。
チェーンカバーを取り付けてお疲れ様でした。
かかった時間は写真を撮ったりTwitterしながらでも30分ほど。慣れたら15分ほどで終わりそうです。
クロスカブのチェーン調整に挑戦するぞ
必ずエンジンは切って行ってくれよな!
準備するもの
- メガネレンチ:19mm・17mm 各1本
- スパナ:12mm・10mm 各1本
- 定規
- ソケットレンチ:17mm
- トルクレンチ
19・17mmのメガネレンチは必須です。
チェーン調整をするときに一番最初に緩めるナットは、マフラーが邪魔でソケットレンチだと入らないからです。
チェーン側にある頭を17mmメガネレンチで固定しつつ、マフラー側にあるナットを19mmメガネレンチで緩めます。
19mmのメガネレンチを持っていなかったので、新しく19mmの入っているコンビネーションレンチセットを買い足しました。
(19mmのレコンビネーションを1本買うより、セットで買うほうが安い)
メガネ側の頚の角度によっては入らないかもと心配しましたが、無事入りました。
この部分を締めるときには、緩めたときと同様に19mmと17mmのメガネレンチで行えますが、本来はトルクレンチの使用推奨です。
そして前記したとおり、ナット側はマフラーが邪魔でソケットを装着したトルクレンチは入らないです。
なのでマフラー側のナットを19mmで固定しながら、チェーン側にある頭を17mmのソケットとトルクレンチで締めます。
ちなみに私はズブの素人のくせにトルクレンチを使わず19mm・17mmのメガネレンチで乗り切りました(自己責任です)。
定規は、チェーンの上下の振れ幅と、△部分がチェーン側・マフラー側で同じ距離になるよう調整するために使います。
私は定規を準備するのを忘れてスマホアプリを使いましたが、めっちゃ分かりにくかったです。
定規は忘れず準備しましょう。
参考にさせてもらったサイト・動画
▽私はサイトと動画を15回ずつぐらい見てから挑戦しました。
▽こちらのブログも分かりやすいです。サービスマニュアルに則ったやり方を紹介してくれています
▽チェーン調整時に気をつけるポイントです
▽チェーンの張りすぎ、たわみすぎがダメな理由の解説です
チェーン調整のざっくり解説
ここでは、あらぶる的にチェーン調整をざっくり解説します。
『このナットを緩めたら or 締めたら、どういう作用があるのか』が分かると、チェーン調整は怖くないです。
多分ね。
アクスルシャフトとかチェーンアジャスターとかの名称は使いません
(私自身がチェーン調整の勉強中、馴染みのないカタカナに何回も「あ゛ーーーーーー!!!!」ってなったので)。
①の部分は軸になっていて、車体と後輪ホイールを繋いでいます。
軸の頭がチェーン側、ナットはマフラー側です。
①のナットを緩めると、軸と後輪ホイールが動くようになります。
チェーン側の頭を17mmメガネレンチで固定しつつ、19mmメガネレンチでマフラー側のナットを緩めます。
②ナットは③ナットを固定しています。
チェーンの張りの調整は③ナットで行うので、先に10mmレンチを使って②ナットを緩めておきます。
チェーン側・マフラー側の両方の②を緩めます。
③ナットを締めると、オレンジ矢じるし部分は後方に移動していきます。
(構造的にナットは前に進まないので、ネジが後ろ側に引かれる)
オレンジ矢じるし部分と①の軸はつながっているので、③ナットを締めると①の軸が後方に移動(後輪ホイールも一緒に後方に移動)し、チェーンの張りが強くなります。
12mmレンチを使ってチェーン側・マフラー側の両方の③ナットを締め、チェーンを張ります。
そのときに気をつけないといけないことが2点。
- 指定された振れ幅になるようにチェーンを張る
- チェーン側・マフラー側でオレンジ部分と赤の縦線部分の距離が同じになるように調整
チェーンは張りすぎても、たるみすぎてもいけません(参考サイトを参照)。
指定されている振れ幅になるように調整します。
また、オレンジ部分と赤の縦線部分の距離にバラつきがあると、後輪が斜めについてしまいます。
後輪が斜めになるともろもろの弊害もあるので、絶対にちゃんと合わせよう。
ホイール両端の目盛りが同一でなければ、ホイールは斜めを向き走行することになります。
すると、前後スプロケット偏摩耗・タイヤ偏摩耗・ホイールカラー編摩耗・ダストシール編摩耗・転倒などの原因になります。
バイクのチェーン張り調整方法 | バイクのメンテナンス情報サイト オールメンテナンス
チェーンを張りすぎた場合は、チェーン側・マフラー側の両方の③ナットを緩めて、後輪を前方に向かって蹴ると①の軸が前方に移動し、チェーンがたるみます。
チェーンの調整が終わったら、①の部分を締めて、軸・後輪ホイールを車体と固定します。
マフラー側のナットを19mmのメガネレンチで固定しつつ、チェーン側の頭を17mmのソケットをつけたトルクレンチで締めます。
③ナットが緩まないよう、②ナットを締めます。
③ナットを12mmレンチで固定しつつ、②ナットを10mmレンチで締めます。
あとは最終点検をして終わりです(参考サイトで確認してください)。
お疲れ様でした。
やってること自体はナットを緩める・締めるだけなので簡単です。
ステップ3の調整がめっちゃ難しいですが、場数を踏めば時間も短縮できる!はず。
さいごに各所の名称です。
RK GC428MRU2のシールチェーンは伸びにくいしカッコいい
さて、今までの写真でお気づきかと思います。
私のクロスカブのチェーンがゴールドでカッコいいことに。
私のクロスカブは純正チェーンから、シールチェーンのRK GC428MRU2に交換しているのです。
※クロスカブのリンク数は102です。webikeだと102Lのものが売ってます。Amazonその他では110Lを買って自分で102Lに切らないとだめです。
私はバイク屋さんで交換をお願いしました。費用はチェーン代・工賃合わせて¥9,296でした。
6,000km前後でバイク屋さんにオイル交換に行ったとき、チェーンが伸びてカバーに当たっていると若干怒られて、このチェーンを勧められ交換しました。
シールチェーンは高価だけど伸びにくく、寿命が長いのです(クロスカブ純正はノンシールチェーンです)。
そして今回、チェーン交換後4,000km走ってから初めて調整をしたのですが、おおよそ1.5cmぐらいしか伸びていませんでした。
シールチェーンすごいな!
RK GC428MRU2、伸びにくいしゴールドでめっちゃカッコいいし、おすすめです!
(チェーンカバーしてたら外から見えないけどね)
ちなみに、チェーン交換のときにはフロント・リアスプロケットを同時に交換することが推奨されています。
(詳しくは△のRKジャパンのページ参照)
が、私はそこまで厳密に管理しなくてもまあ大丈夫っしょ、バイク屋さんもスプロケット交換しろって言わなかったし、という感じでチェーンだけ交換しました。
※納車から500km走ってない頃にフロントスプロケット14T→15Tに変更しています。快適です!
クロスカブ110のフロントスプロケットを15Tに交換したら街乗りが快適になった自分で手入れできると気持ちが良いな
難しそうに感じて、挑戦するまで腰が重かったチェーンの清掃・注油・調整。
やってみたら意外と簡単で、もっと早くに挑戦しておけば良かったと思いました。
チェーン調整はプロに任せるのが確実でしょうが、自分で出来ると一人前のカブ乗りになれた気がして嬉しいですね。